2025年8月3日「“ありがとう”の⼀⾔が、⾃分を⽀えてくれる」
こんにちは。ヘアモードキクチ銀座店の杉本です。
今回は、理容師という仕事を続けてきて「この仕事を選んでよかった」と感じた出来事を、実際のお客様とのやりとりを通じてお話ししたいと思います。
ある⽇、学⽣さんが初めてご来店されました。翌⽇に就職⾯接が控えているとのことで、「髪型で第⼀印象が決まる気がして」と少し緊張した様⼦だったことを覚えています。
そんな⼤切なタイミングに⾃分が関わることへの責任感を強く感じながら、カットを始めました。⾯接⽤ということだったので、前髪の⻑さや⽿まわりのすっきり感に気を配りつつ、学⽣さんらしい爽やかさが引き⽴つように整えていきました。それでいて、奇抜にならず、清潔感と誠実さが伝わるようなスタイルを意識して仕上げました。
カットを終えて鏡を⾒ていただいた瞬間、彼はふっと笑顔になり、「めっちゃいい感じです!これで頑張れます、ありがとうございます」と声をかけてくれました。その⼀⾔が私の中に強烈に印象として残りっています。⾃分の技術が誰かの⼤事な場⾯を⽀えられたこと、⾃信を後押しできたことに、⼤きなやりがいを感じた瞬間だったかもしれません。
この出来事をきっかけに、それまで以上に「髪を整えること」の意味を深く考えるようになりました。ただ⾒た⽬を整えるだけでなく、お客様が前向きな気持ちになれるように、そして⾃信を持って新しい⼀歩を踏み出せるように、そんな想いで⼀⼈ひとりに向き合い始めています。
今もその気持ちは変わっていません。どんなカットのときでも、お客様の⾔葉や表情を丁寧に受け⽌め、その⽅がどんな気持ちで来店されたのか、何を求めているのかを感じ取りながら対応するようにしています。
時間に追われる⽇もありますが、「この⽅にとって今⽇の時間が少しでも意味のあるものになりますように」と思いながらハサミを動かすことが、⾃然と習慣になっています。
⼀⼈のお客様の⾔葉が、ここまで⾃分の仕事観を変えるとは思っていませんでした。そのやりとりが⼼の軸になり、今でも⽇々の原動⼒になっています。
理容師という仕事には、⽬に⾒える技術だけではない⼒があると感じています。髪型を通じてその⼈の気持ちが整ったり、少しでも⾃信が芽⽣えたりする…そんな瞬間に⽴ち会えることが、この仕事の魅⼒だと思っています。これからもその想いを⼤切にしながら、お客様と丁寧に向き合っていきたいと思います。